乾燥豆の選び方

乾燥豆は、マメ科植物の種子そのものであり、豆の種類や保存方法によって多少の差はありますが、収穫から数年間は発芽能力を維持します。そのため、乾燥豆は長期間の保存が可能であり、1年を通じて市場に流通します。特に保存性が高く、調理しやすいことから、家庭でも人気の食材となっています。

市場に出回る乾燥豆には、「新豆」と「ひね豆」という区分があります。収穫されてからすぐに流通する豆は「新豆」と呼ばれ、収穫後に一定期間保存されたものは「ひね豆」と呼ばれます。
ただし、この区分には明確な基準がないため、業者や地域によって呼び方に違いが見られることがあります。一般的には、収穫された年内や翌年の春頃までに市場に出回るものが新豆とされますが、次の収穫まで新豆と見なすこともあります。

新豆は、乾燥が進んでいないため、煮る際に短時間で柔らかくなると言われてきました。
しかし、近年では保管技術が向上しており、新豆とひね豆の品質差はあまり顕著ではなくなっています。それでも、古い豆の方が戻し時間や煮込み時間が長く必要な場合があるため、調理の際には注意が必要です。特に異なる収穫年の豆を混ぜて調理すると、煮え方にばらつきが生じることがあるため、避けた方が良いでしょう。

良質な乾燥豆を選ぶ際は、豆粒の形状や粒の大きさ、粒揃い、光沢を確認することがポイントです。膨らみがあって、粒揃いが良く、色つやが美しいものが高品質とされています。逆に、洗浄時に水に浮く豆は未成熟粒や被害粒である可能性が高いため、調理前に取り除くことをおすすめします。ただし、比重の軽い豆(例:紫花豆)では、水に浮いても品質に問題がないこともあるため、品種によっては注意が必要です。一般的に、小袋詰めで販売される乾燥豆は、選別・調整が行われ、品質のばらつきが少ないものが多く流通しています。
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